御神火

黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続

 

<三島屋変調百物語>シリーズ第6弾

江戸は神田の袋物屋・三島屋で続く、一風変わった百物語。
これまで聞き手を務めてきた三島屋主人・伊兵衛の姪のおちかが、めでたく嫁にいったので、次なる聞き手は伊兵衛の次男・富次郎に。
気さくで気がよく旨いもの好き、跡取りではないから「小旦那」と自称する富次郎。
おちかが聞き手だったころ、ふとした縁の導きがあって三島屋に入り、百物語の守り役となったお勝。
富次郎が幼いころから三島屋に奉公してきた古参の女中、おしま。
この三人で語り手を迎え、新たな百物語の幕が開く。

 

 

聞き手が三島屋の姪「おちか」から次男坊の「富次郎」に変わり

新たに始まった、変わり百物語

どのような面白い話が待ってるのか楽しみにしていたが

ちょっと物足りないというか聞き手役がいろいろと

語りの最中に詮索して、話の腰が折れてしまうのが気掛かりで

いまいち語り手の話に入っていけない

それはそれで先代聞き手役と違ったものを持たせたい作者の意図なのだろうが読み手としては、そこまで細かい部分はいらないよ

必要なのは語り手の話なんだ聞き手役は、そのまま語り手に話をさせてくれよ

そのままを読み手に読ませてくれよ、という感じになってしまった今回の作品ですね

だからといって面白くないわけではなく、印象は薄いけど面白くは読めるという話ばかりです

ただ、もう少し人情噺みたいなものが読みたかったですね