おけら

 

内容(「BOOK」データベースより)

本所亀沢町にある「おけら長屋」は騒動の宝庫だ。大家の徳兵衛、米屋奉公人の万造、左官八五郎、後家女のお染―ひと癖ある住人が入り乱れて、毎日がお祭り騒ぎ。そんなおけら長屋に、わけあり浪人の島田鉄斎がやってきて…。貧しいくせにお節介、そそっかしいけど情に厚い。そんな庶民が織りなす、江戸落語さながらの笑いと情緒にあふれる連作時代小説。
 
 
江戸の貧乏長屋の風景を描いた作品で読んでいると
どことなく落語風に文章が読めてしまう
たぶん江戸の下町言葉がそういうふうにさせるのだろうし
古典落語で出てくる町人の台詞が下町言葉だから
そういうふうに読ませてしまうのだろう
作品の内容としては、おけら長屋の住人達の何事ない日々を描いた内容なのだが
そこはやはり江戸っ子が住む長屋、そうそう何もない日々があるわけでもなく
色々なドタバタを描いてくれてます
ただ、この作品に出てくる長屋住人達にはイラつく馬鹿は出てこないが
人情深いバカばかり出てきます
少し心が腐れてきたな~と感じたのならば
こういう人情味あるバカ達を読んでみるのも良いのではないでしょうか?
本所おけら長屋 (PHP文芸文庫)

本所おけら長屋 (PHP文芸文庫)